わたしは、前職でエグゼクティブサーチの仕事をしていました。
たくさんの方々とお会いし、どちらのクライアントにどの方をご紹介するかのマッチングを含めた仕事を10年ほどしていました。
素晴らしいキャリアをお持ちの方々にたくさんお会いする機会がありました。その中で、年齢・性別・国籍問わず、何事も主体的に考えイキイキしている方々に共通だったことがありました。それは、はっきりとした目標、中には人生の目的まで考えているということでした。
そういった方は、いざとなると行動も決断も早いのです。
なぜならば、何を、いつ、どうやるかをすでにシュミレーションできているからです。
以前、年齢的にはお若い方だったのですが、ご自身が何をいつまでにしたいのか明確に考えていた方にお会いしたことがあります。
「佐山さん、わたしは生意気かもしれないけれど、40代でグローバル会社のマネージメントに入ろうと考えています。今まで財務諸表分析、リスクマネージメント、リーダーシップまわりの仕事を国内外で経験を積んできました。30代は国内外でのビジネスの経験をしていきます。私が考えるミッションを考慮すると、人が喜ぶプロダクトの業界に大変興味がある。こういった内容で私がお役にたてうる仕事があれば是非声をかけていただきたい。」とはっきりとおっしゃいました。
ご自身が何をいつまでにするという計画があるのでしょう。ぶれない心をもっていて素晴らしいなと思いました。
そこで考えました。なぜこの方は今まで、自分が思い描く道を着実に歩んでこれたのか。ただの運か。実力か。こだわりか。
他にも同じような方々、また真逆の方々にお会いしていくうちに気が付きました。
もしかして、物事を逆算で考えているのかしら?ということに気が付きました。
バックキャステイングという考え方で目標設定しているのかもしれないなと感じました。“バックキャステイングとは未来のある時点に目標を設定し、そこから振り返って現在すべきことを考える方法です。” はっきりとした目標があればあるほど、いつまでに、何を、どこで、どうするという行動計画を考えることができます。ビジネス、研究の分野でよく使われています。
これは何も、ビジネスや研究の世界だけでなく日常生活でも使えます。
例えば、遅刻にお悩みの方におすすめなのですが。
“何時にどこどこで待ち合わせ”
- 待ち合わせ場所まで何分かかるか
- 待ち合わせ場所はどこなのか行き方を把握しているか
- 逆算して家をでる時間を設定
- 家を出るまでに済ませておきたい事項は何か
- それらはどのくらいで終了できるか それぞれの締め切りを設定
などなど上げだしたらきりがないですが、家を出る時間を前もって設定してしまうのです。その時間に合わせて、準備、その他することを済ませるのです。
そんなの考えているよ、と思われるかもしれません。しかし、頭の中でなんとなく考えて忘れてしまったりするのとはまた違います。“目的”、“ゴール”、“目標”をはっきりと設定し、締め切りも作るのです。
目標設定は、働く方々のみでなく、老若男女、生きている方すべてに使えるものです。私はコーチングのクライアントさんには、まず最初に皆さんに考えていただきます。わからなければ答えが見つかるよう、必要なアセスメントや質問をしながら、一緒に考えていきます。
今月は、目標設定のミニ講座を開きました。ただ話を聞くだけではなく、実際に参加者の方々には演習もしてもらいました。もっと深く知りたい、シリーズものにしてもらいたいというありがたいフィードバックをいただいています。
逆算的思考の目標設定で、クライアントお一人お一人にあった、ご自分のやりたいことを明確化するお手伝いを、今後もしていきます。