人を大切に思うということ

先日ある方から、「この間のインターネットラジオのインタビュー聞きました。仕事終わった夜に、もう3回くらい聞いたかな。おもしろい。元気がでます。」というありがたいコメントをいただきました。

今の自粛ムードの中でも、ラジオを通じて発信できた機会を頂きありがたいと感じています。

直接会うことが難しくなってはいるけれど、電話、メール、SNSを通じて、または家族や友人たちに何かできるだろうか。気持ちに寄り添うことはできているだろうか。

かつて復興開発の仕事で暮らしていたボスニア&ヘルツエゴビナでの3年。

戦争を経験した方々からたくさんの話を聞く機会がありました。多いときは一日10人以上の方々とのヒアリングです。

なかにはほんとに胸が張り裂けそうな経験を話してくれる人もいました。辛い経験を話すというのはとても勇気がいることだと思う。たくさんの辛い経験をしたけれど、彼ら彼女は実に強くたくましく生きていました。

国内避難民センター(国内避難民とは家を追われたが国内にとどまり違う地域で避難生活を余儀なくされている方々のこと)を訪問した時、家を追われた悲しい経験をしたおばあさんが、「ちゃんと食事食べている?仕事ばかりしちゃだめよ。」と声をかけてくれたことがありました。

仕事で遅くなり夜遅く家路を急いで坂を上っていると、むこうからモスク帰りのおじいさんおばあさん達が、「こんな遅くに一人で歩くのは危ない。早く家に帰りなさい。」と優しく話かけてくれました。

私が怪我をして外科的処置をしなければならなくなり途方に暮れた時も、仲間や同僚が現地の外科医を探して病院で通訳や看病をしてくれました。

復興開発という仕事でボスニアに来てくれてありがとうとたくさん言われました。

でも、逆に現地の人々からたくさんの、何か大切な、私が忘れかけていたことを学んだと思っています。

人を大切に思うということ。そして今自分ができることを精いっぱいするということ。

私の今の仕事のコーチングでも、このことを忘れないようにしています。

クライアントの気持ちに寄り添い、かつ客観的に話をじっくり聞くこと。

そこでの対話を通じてクライアントが元気にまた新たな一歩を踏み出す勇気をもてること。

そして彼ら・彼女らがきめた行動を見守り、必要があれば視点を変える対話をしていくこと。

今、長期にわたる外出自粛やフロントラインで働くことで極度のストレスを感じている方々は少なくない。

そういったときは、無理せず誰かに話をしましょう。話すことで、言葉にだすことで、頭の中で考えていることを整理することができます。

断捨離と同じ。思考を整理したらスッキリします。やりたい行動も見えてきます。

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